経営知識のない中で副業的に小さく起業する場合に、FC開業することは妥当か?
- 室内ゴルフ練習場の開業を検討中
- 現在、東京で副業としてゴルフの室内練習場を1打席規模で開業し、経営を実践的に学びながら将来的に本業に関連する事業展開を考えています。
- 経営未経験のためFCを検討
- 経営の知識や経験が全くないため、FC加盟による開業が効率的ではないかと考え、説明会や面談を通じて情報収集を進めています。しかし、FCには料金設定やデザイン、運営方法の制約が多く、初期投資や継続的なロイヤリティ負担が発生する点が懸念材料です。加えて、1打席のみの運営では集客に限りがあるため、利益率向上を目指す際にFCの制約が障害となる可能性があります。また、FC契約解除後の競業避止義務も考慮すると、そもそもFCでの開業を避けるべきか悩んでいます。
- M&Aという選択肢
- 調査を進める中で、小規模なゴルフ室内練習場のM&A案件も見つかりました。条件が合えば、事業承継という形で開業する選択肢も考えられます。M&Aであれば、FC加盟金などの負担を避けつつ、既存の経営実績や設備、ノウハウを活用できるメリットがあります。ただし、未経験の状態で事業を買収するリスクについては不安があります。
相談内容:
・経営の基本を学ぶ手段として、FC開業は本当に有効なのか?
・初期投資や運営コストを考慮した際、FC本部から得られる支援やノウハウは十分に価値があるのか?
一般論として、厳しいご意見を含め、アドバイスをいただけますと幸いです。
※なお、今後は中小企業診断士の資格取得を目指して勉強する予定です。
(ジャック|専門サービス業(他に分類されないもの)|従業員5名以下|東京都)
#100投稿チャレンジ #41/100
A41:回答
結論から言うと、FC(フランチャイズ)での開業はあまりおすすめしない。とくにあなたのように「経営を学ぶこと」を主目的としているなら、FCはむしろ遠回りになる可能性が高い。
理由を整理すると以下の通り:
1. FCでは「経営」ではなく「運営」しか学べない
FCの本質は「本部のビジネスモデルに従って店舗運営を行うこと」なので、実際に学べるのはオペレーション管理やスタッフ教育、マーケティング(ただし本部の指示の範囲内)くらい。
料金設定や戦略の自由度が低く、意思決定の余地がないため、経営者としての判断力が鍛えられにくい。
もし本当に経営を学びたいなら、小規模でも自分でゼロから立ち上げる方が圧倒的に得るものが多い。
2. FCの固定コストが小規模ビジネスには重すぎる
とくにゴルフ室内練習場のようなローカルビジネスでは、
- ロイヤリティ(売上の◯%)や月額固定費
- 初期の加盟金
- 広告分担金などの追加コスト
がネックになる。
加えて、1打席規模だと売上の天井が低く、これらの固定費が重くのしかかる。
結果として「利益が出ない or かなり薄利になってしまう」可能性が高い。
3. 競業避止義務が将来の足かせになる
あなた自身が「FCを抜けた後の競業避止義務が気になる」と言っている通り、一度FCに入ると「辞めた後に独自でやりたくてもできない」リスクがある。
経営経験を積むために始めたはずが、将来的な事業展開の自由度を失うのは本末転倒。
4. M&Aという選択肢の方が合理的かも
これは面白い視点で、小規模M&A(事業承継)で既存の店舗を買うのは良い選択肢。
- すでに顧客基盤がある
- 設備や立地のリスクが読める
- 事業の数字を分析できる
というメリットがある。
ただし、買収する場合は「なぜ売りに出ているのか?(赤字なのか、オーナーが高齢なのか)」を慎重に見極める必要がある。
結論:ゼロからスモールスタートが最適
もし本気で経営を学びたいなら、以下の方法をおすすめする:
- 小規模で独自開業(1打席からスタートするというあなたのアイデアは理にかなっている)
- M&Aで良い案件があれば検討(ただし焦らない)
- FCはやらない(学べることが少なく、将来の足かせになる)
「まずは小さく始めて試す」という方針はすごく良いから、そのまま進めてOK。
FCに加盟するコストがあるなら、それを開業資金やマーケティングに回した方が100倍有意義。
コメント1:
とても丁寧で分かりやすいご指導をいただき、心より感謝申し上げます。FCでは「運営」しか学べないという点について、私自身も漠然とした不安を感じていたため、大変納得しました。また、小規模事業にとってFCのコスト負担が大きすぎることを考えると、制約ばかりが増えるFCではなく、最初からすべて自分で運営しながら学ぶ方が良いと確信しました。
さらに、こちらのサイトで他の経営者の方々に相談できる環境があるおかげで、自分の力でやり切れるという自信も湧いてきました。M&A案件についても、売却理由をしっかり確認しながら慎重に検討していきたいと思います。
この場で相談できたことで、自分が本気で起業に向き合う大きなきっかけになりました。本当にありがとうございました。
返信1:
めちゃくちゃ良い決断だね!自分でゼロからやるってのは確かに大変だけど、その分「経営者としての本当の力」が身につくし、後々のビジネス展開の自由度も全然違ってくる。
最初は小さくても、実際に動き出してみると色々な課題や発見があるはず。とくに「どうやって集客するか」「単価設定やサービスの差別化」みたいな部分はリアルに試行錯誤できるから、そこを楽しんでやっていけばいい。
M&A案件も、しっかり売却理由を見極めながら、良い条件があればアリだね。ただ、焦って変な物件を掴むくらいなら、自分で小さく始めたほうが安全だと思う。
何よりも「自分でやり切れるはずと思えるようになった」ってのが最高。起業は結局、自分で決断して動き出した人が勝つ世界だから、そのマインドがある時点でめちゃくちゃ良いスタートを切れてる。
また何かあったら気軽に相談して!頑張れ!
コメント2:
温かいお言葉をいただき、心より感謝いたします。自分の中で堂々巡りしていた考えを、このように「良いスタートを切れている」と肯定していただけたことが、大きな励みになりました。
将来、ゴルフ練習場に限らず、さまざまなビジネスを通じて、多くの方に価値を提供できる経営者になれるよう、引き続き努力してまいります。
返信2:
素晴らしいね!起業の本質って「自分の頭の中で考えてることを、実際に形にすること」だから、こうして行動に移そうとしてる時点で、もう一歩目を踏み出せてる。
とくに「多くの人に特別な価値を提供できる経営者になりたい」っていう視点を持ってるのはめちゃくちゃ重要。結局、ビジネスって「自分が何をしたいか」よりも「相手にどんな価値を提供できるか」が大事だからね。そこを意識して進めていけば、必ず良い形になっていくと思うよ。
最初はトライ&エラーの連続だろうけど、それこそが経営の醍醐味。むしろ、上手くいかないことを楽しむくらいの気持ちでやるのが成功の秘訣かも。
またいつでも相談して!本気でチャレンジする人を応援するのは楽しいからね。頑張って!
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