伝統工芸品は文化を大切にするEU圏の消費者に一定の需要があると考えていますが、実際の市場規模や販売の難易度について明確な情報を持っていません。実際に海外向けECを経験された方からのアドバイスをいただけると助かります。
特に、輸送コストや配送リードタイムの問題は、国内販売と比べて大きな課題となると考えています。たとえ需要があったとしても、配送に時間がかかることで顧客満足度が下がり、継続的に利益を上げるのが難しい可能性もあるのではないかと懸念しています。
海外ECで成功された方や、逆に課題に直面した方の体験談や工夫されたポイントなどを共有いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
(さとみ|織物・衣服・身の回り品小売業|従業員5名以下|千葉県)
#100投稿チャレンジ #46/100
A46:回答
海外向けECだけで成功するのは、よっぽどブランド力があるか、現地の強力なパートナーがいないと難しい。特に伝統工芸品って、そもそも「体験」と「ストーリー」が重要な要素だから、現物を見ずにECだけでガンガン売れるっていうのはかなり厳しいよね。
インバウンド需要をうまく活用する
今はどちらかというと、海外の人が日本の観光に目を向けている時期だから、こちらから海外に打って出るよりも、インバウンド需要をうまく活用したブランドPRが低リスクで手堅い戦略。
現地に出展するには多額の投資もいるから現実的でない。だとすると、例えば京都あたりに出店してインバウンド需要を狙う。ECは多言語サイトを作成して、インバウンドで購入した方が帰国して、リピート購入として使えるようにする。そこから現地での口コミやギフト創出を狙うのはどうだろう?
1. 海外EC単体での勝負は難しい
- 知名度がないブランドが、ECだけでヨーロッパ市場を開拓するのは相当大変。
- そもそもEUの消費者は「現地の伝統工芸品」を優先する傾向が強い(フランス人が日本の伝統工芸を買うより、まずはフレンチクラフトを選ぶ)。
- 送料、関税、リードタイムの問題もあり、競争力が落ちる。
2. インバウンド経由でリピーターと口コミを狙う戦略が有効
- 例えば京都に店舗を持ち、訪日観光客に直接商品を体験・購入してもらう。
- 購入者にはECサイトの多言語ページを案内し、帰国後のリピート購入を促す。
- 満足度の高い顧客は、自然と口コミを広げ、海外市場での信頼を獲得できる。
- ギフト需要を狙うのもアリ。「日本旅行のお土産」として定着すれば、海外ECの売上が伸びる可能性が高まる。
3. 現地パートナーやポップアップ戦略の活用
- いきなり現地に店舗を構えるのはコストがかかりすぎるが、例えばヨーロッパの百貨店やセレクトショップでポップアップをやるのはアリ。
- 現地の文化やマーケットに合わせたストーリーを伝えられれば、ブランドの認知が広がる。
要するに、「EC単体で戦うな」「インバウンドを活用しろ」「体験価値を作れ」ってこと。伝統工芸品ってそもそもストーリーが強みだから、それを活かすためにはECだけじゃなく、リアルな接点を作るのが鍵になるよ。
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