現在、地方の中小企業向けに複業人材の活用を提案しようと考えていますが、対象となる小規模事業者や中小企業の実態を十分に理解できていないと感じています。
採用コストやマネジメントの負担、社内での受け入れ体制の整備などが障壁となるのでしょうか? 業界や業種によって違いはあると思いますが、検討のヒントとなるご意見をいただけると助かります。
(まねきねこ|インターネット附随サービス業|従業員5名以下|山口県)
#100投稿チャレンジ #53/100
A53:回答
地方の中小企業で複業人材の活用が進みにくい理由はいくつかあるね。
1. 経営者のマインドセット
地方の中小企業の経営者は「外部人材=コスト」と考えがち。複業人材がもたらす価値(例えば新しい視点やスキル)よりも、「うちの会社に本当に必要なのか?」 と懐疑的に見るケースが多い。とくに、終身雇用的な価値観が強い企業だと、短期的な関わりに抵抗感がある。
2. マネジメントコスト
複業人材は基本的に短時間・スポットで関わることが多いから、「誰がどう管理するのか?」 という問題が出る。社内にマネジメントできる人がいないと、「結局うちの社員が面倒見ることになるんじゃない?」 となり、導入に慎重になる。
3. 社内の抵抗感
地方の中小企業は「よそ者」に対する心理的なハードルが高い。とくに、「外部の人間が口を出してくる」 ことに対して、社員の抵抗感が強くなるケースが多い。複業人材が社内メンバーとうまく馴染めないと、社内の協力が得られず、活用が進まない。
4. 情報格差・知見不足
そもそも「複業人材ってどうやって使えばいいの?」という認識がない。東京では当たり前になっているフリーランスや複業人材の活用も、地方だとまだ馴染みがない企業が多い。知らないものには手を出しづらいし、導入方法が分からないから、結局「様子見」となってしまう。
5. 予算の問題
地方の中小企業は「お金がない」が口癖(笑)。とくに、「フルタイム雇うほどじゃないけど、ちょっとした専門知識が必要」 という微妙なニーズに対して、適切な価格設定を考えられていない場合が多い。複業人材の単価が見合わないと感じて、導入が進まない。
解決策のヒント
1. スモールスタートを提案する
いきなり大きなプロジェクトを任せるのではなく、「週1回のミーティング参加から始めましょう」 みたいに、小さく試す提案をすると受け入れやすくなる。
2. 成功事例を見せる
地方の中小企業でも複業人材をうまく活用している事例を見せることで、「うちでもできるかも」と思わせる。とくに、同じ業界や地域の事例があると説得力が増す。
3. 補助金・助成金の活用を促す
コスト面の抵抗があるなら、地方自治体の助成金や補助金を活用できる仕組みを提案するのもアリ。例えば、DX推進や業務改善系の補助金を絡めると導入ハードルが下がる。
4. 「経営者の孤独を解決する」アプローチ
地方の中小企業の経営者は相談相手が少ないから、「経営者の右腕的なポジションで、気軽に相談できる存在として使えますよ」 みたいな訴求をすると響くことがある。
結局のところ、地方の中小企業の経営者は「変化を嫌う」傾向が強い。でも、一歩踏み出せば意外と「便利じゃん」と気づくケースも多い。だから、いきなり大きく変えようとせず、「ちょっと試しにやってみませんか?」 という感じで提案するのがいいね。
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