#100人Q&Aチャレンジ、始動!

Q56:発達障害者の強みを活かす起業アイディアの実現に向けて、まず何から取り組むべきでしょうか?

現在、会社員として働きながら、将来的な起業を目指しています。起業のアイデアは漠然とありますが、初心者のため、何から取り組むべきか迷っています。

  • アイディア
    • 発達障害のある方が持つ特化したスキルを最大限に活かし、生きがいを持って社会で活躍できる環境をつくりたいと考えています。
  • サービス概要
    • 企業が抱える属人化、人手不足、非効率な業務フローといった課題に対し、VBA、RPA、SaaS、生成AIなどのデジタルツールを活用した「バックオフィス構築支援サービス」を提供します。
      具体的には、ITスキルの高い発達障害者を採用し、企業の現場に入り、チームとしてデジタルツールの導入や運用をサポートします。これにより、業務のクラウド化を推進し、リアルタイムな経営判断を可能にすることで、意思決定の迅速化や企業の競争力向上に貢献することを目指します。
  • リスク対策
    • 障害者雇用に関する助成金(特定求職者雇用開発助成金など)を活用し、コスト負担を軽減することを想定しています。また、就労移行支援事業所やジョブコーチと連携し、発達障害者の安定した就労環境を整備することで、継続的な雇用を支援したいと考えています。

この事業の実現に向けて、率直なご意見やアドバイスをいただけると幸いです。

(さくらさく|分類不能の産業|従業員5名以下|大阪府)

A56:回答

アイデアとしては社会的意義もあるし、DX(デジタルトランスフォーメーション)と発達障害者の雇用支援を組み合わせるのは面白い。ただ、実際に事業として成り立たせるには、いくつかクリアすべき課題があるね。率直に言うと、今のままだとちょっとふわっとしてて、具体的にどうやって収益化するのか、どうスケールさせるのかが見えにくい。以下、考えるべきポイントを整理するよ。

1. ターゲットの明確化

「企業のバックオフィス支援」って言っても、どの規模の企業を狙うのか?

  • 大企業はすでに外部のITコンサルやSaaSを使ってるし、新規参入は難しい。
  • 中小企業はDXに疎いところが多いが、そもそも予算を割けない可能性がある。
  • スタートアップはDXに積極的だが、社内にエンジニアがいることが多く、外部に委託する優先度は低い。

このあたりを整理して、「どの層に刺さるのか」 をもっと明確にしたほうがいい。

2. 発達障害者の特性と業務のマッチング

発達障害と一口に言っても特性は様々。

  • プログラミングやデータ処理が得意な人もいるが、逆にコミュニケーションが苦手な人も多い。
  • クライアントとやり取りが発生するなら、マネジメントや調整役が必要になる。
  • 業務の標準化が難しいと、結局「属人化」してしまい、支援どころか逆に負担になるリスクもある。

どんな業務なら継続的に提供できるのか、具体的なオペレーションを考える必要があるね。

3. ビジネスモデルの精査

収益源をどう確保する?

  • 企業からコンサル費用を取る?(でも中小企業は払うのを渋るかも)
  • 成功報酬型?(導入効果がすぐに出るとは限らない)
  • 助成金頼み?(補助金は継続性がなく、長期的に見ると不安定

助成金はあくまで補助的なものであって、事業として自走できるモデル を作らないと続かないよ。

4. 競争優位性は?

同じようなことをやっている競合はいるか?

  • RPA導入支援はすでに競争が激しい分野
  • 企業のDX支援は大手コンサルが抑えてる
  • 「発達障害者の雇用」との掛け算がユニークな点だが、単なる福祉ビジネスに見られると、スケールが難しくなる

差別化ポイントをしっかり考えないと、単なる「IT支援+社会貢献」で終わってしまう。

じゃあ何から始める?

1. まず小さく試す。

→ 会社員を続けながら、副業で小規模にやってみる。1〜2社に提供してみて、本当に価値があるのか検証する。

2. 本当に企業が払ってくれるのかを確認。

→ 無料でやっても意味ない。「これならお金を払いたい」と思われるかどうか、最初の顧客を獲得して確かめる。

3. 発達障害者の採用・育成の仕組みを確立。

→ 採用してもうまく機能しないと意味がない。どうやって継続的に働ける環境を作るか?

総じて、アイデアは面白いけど、現実的にどう成り立たせるかをもっと詰める必要があるね。まずは小さく始めて、実際に企業がお金を払うかどうかを確かめるのが先決。そこをクリアできれば、次のステップが見えてくるはず。

コメント1:

貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。

1. ターゲットの明確化について

ご指摘のとおり、「企業のバックオフィス支援」だけでは範囲が広いため、従業員30名以下の中小企業に焦点を当てています。特に、以下のような企業を対象に考えています。

  • DXに関心はあるが、進め方が分からない企業
  • 手作業が中心で業務が属人化している企業
  • 事業承継を控え、二代目経営者が変革を進めたい企業

また、業界としては「建設・製造・運送・医療・福祉」など、DXの導入が遅れがちな分野に特化して展開する予定です。

2. 発達障害者の特性と業務のマッチングについて

「単純作業のBPOを発達障害者に任せる」という考え方ではなく、発達障害者の強みを活かせる業務の創出が重要だと考えています。具体的には、

  • データ整理・自動化・ナレッジ管理 など、特性に合った業務設計
  • 業務のマニュアル化と標準化 による属人化の解消

これらを同時に進めることで、企業の業務改善と発達障害者の活躍が両立できる仕組みを構築していきます。

3. 収益モデルについて

「IT支援+社会貢献」にとどまらず、企業の業務改善による具体的な成果を重視し、以下の収益モデルを検討しています。

  • 「月額固定+成果報酬」のハイブリッドモデル(導入のハードルを下げつつ、成功報酬を加える)
  • 企業との関係構築後に、有料職業紹介事業へ展開

このように、定額の支援費用とスポット収入を組み合わせることで、長期的に収益が安定するビジネスモデルを目指します。

4. 競争優位性について

現時点の競合分析では、多くのBPO事業者が「業務の切り出し」に重点を置いています。しかし、本事業では企業の業務全体を見直し、発達障害者の強みを活かして再構築する点が独自性となります。この強みを活かし、業務改善+発達障害者の活躍の両立を実現し、単なる福祉支援ではなく、企業の競争力向上に貢献できるサービスとして展開したいと考えています。

もし、さらに深掘りすべきポイントや改善点がございましたら、ご意見をいただけますと幸いです。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

返信1:

お、だいぶ整理されてきたね。方向性としては悪くないし、「単なるBPOではなく、業務を根本から見直す」というのは差別化ポイントになり得る。ただ、まだ詰めるべき点はいくつかあるから、さらに深掘りしてみるよ。

1. ターゲットが本当に「お金を払う層」か?

30人以下の中小企業、特に 建設・製造・運送・医療・福祉 を狙うのは方向性としてアリ。でも、この規模の会社は DXにお金を投じる余裕があるか? が最大の課題になる。

チェックポイント

  • すでにDXに投資している中小企業はあるのか?
  • どのくらいの予算なら決済が通るのか?(月額5万円?10万円?)
  • 「やりたいけど予算がない」層ではなく、「やらなきゃマズいからお金を出す」層に当たるか?

個人的には「事業承継・二代目経営者」という軸はいいと思う。なぜなら、彼らは 「親のやり方を変えなきゃ」と本気で思っている層 だから。でも、彼らに「IT導入支援」という切り口だけで響くのかは微妙で、もう少し「経営がラクになる」「人手不足が解消される」といった直接的なメリットを前面に出したほうがいいかもね。

2. 発達障害者のマネジメント体制をどうするか?

「ナレッジ管理」「自動化」といった業務自体は発達障害者の強みを活かせる可能性があるけど、企業側との コミュニケーションの橋渡し はどうする?

発達障害のある人は、

  • 指示が曖昧だと動けない
  • 想定外のトラブルに弱い
  • 人間関係のストレスで離職しやすい

といった課題を抱えがち。つまり、「企業の業務改善を進めるうえで、発達障害者本人だけでなく、プロジェクトを統括する人間が必要」になる。

解決策のアイデア

  • 「橋渡し役(PM)」を入れる。 発達障害者+ITに詳しいコンサルがセットで動く形。
  • 「標準化の専門家」を育てる。 マニュアル化・業務改善のプロセスを仕組み化。
  • 「スモールステップ」で仕事を進める。 いきなりフルDX化ではなく、まず1つの業務フローを変える成功事例を作る。

3. 収益モデルの現実性

「月額固定+成果報酬」モデルは、最初は良さそうに見えるけど、中小企業相手だと 「成果の定義」が曖昧になると揉める 可能性がある。

たとえば、

  • 「業務改善しました!」→ でも社長が「効果がよくわからない」と言い出す
  • 「属人化を解消しました!」→ でも実は現場がついてきていない

というケースは普通にあり得る。

そこで、以下のような「わかりやすい指標」を設けるのはどうだろう?

  • 工数削減(時間換算) → 「1ヶ月あたり○時間削減」
  • コスト削減(金額換算) → 「年間○万円のコスト削減」
  • 自動化の定着度 → 「業務の○%をシステム化」

成果報酬部分を「KPI達成」に結びつけると、企業側も納得しやすくなる。

4. 競争優位性をより強めるには?

今の差別化ポイントは「業務改善+発達障害者の活躍」というところだけど、
「それって他のDXコンサルやBPOが真似できないの?」
というのは常に考えたほうがいい。

たとえば、

  • 既存のITコンサルが「発達障害者雇用も取り入れます!」と言い出したらどうなる?
  • BPO企業が「うちも業務改善込みでやります!」と言い出したら?

このときに「うちはこういう強みがあるから負けない」と言えるものが必要。

強化できそうなポイント

  • 「発達障害者×業務標準化」の専門家チームを作る。
  • 「DXと人材活用のセット支援」というブランドを確立する。
  • 補助金や助成金を活用しやすいパッケージを用意する。

あとは、どこか特定の分野で「成功事例」を1つでも作れると、一気に強みになる。

じゃあ、次に何をすべき?

1. 実際のターゲット企業にヒアリングする。

→ 「お金を払う気があるか?」を確認(リサーチ不足だと事業が空振りする)

2. 発達障害者×業務改善の「最小単位のプロジェクト」をテストする。

→ いきなり大きくやるのではなく、小さく成功事例を作る

3. 「KPIベースの成果報酬」の設計を考える。

→ 「成果がわかりにくい」と企業に言われないようにする

ここまでくると、あとは実際に動いてみて、企業のリアクションを見ながら軌道修正するフェーズだね。完璧なプランを作るよりも、「まず試す」ほうが圧倒的に重要。やってみて、企業の反応がイマイチなら、別の切り口にピボットすればいい。

アイデアはしっかりしてるし、社会的意義もあるから、あとは「現実に落とし込めるかどうか」。頑張ってみてよ!

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モロフジオ

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