経営者の仕事の本質は「決断すること」だと言われますが、「意思決定」と「意志決定」には大きな違いがあるように思います。
会社や社員のために最善を尽くそうとするほど、自分が本当にやりたかったことが見えなくなることはありませんか?
もしその違和感に気づければまだ修正できますが、気づかないまま経営の方向性を見失い、想いとは異なる道を進んでしまうこともあります。
そうした迷いや悩みの中で、時間だけが過ぎていく…。これは多くの経営者が抱える辛い問題ではないでしょうか?
(キャプテン|その他の製造業|従業員6〜10名|愛知県)
#100投稿チャレンジ #61/100
A61:回答
それ、めちゃくちゃ本質的な悩みだね。経営者の仕事は「意思決定」だけど、おっしゃる通り、本当に大事なのは「意志決定」 の方。
- 意志決定とは「自分は何を成したいのか?」というブレない理念。
- 意思決定は「その意志をどう実現するか?」という戦略的な判断。
ここを混同すると、経営の軸がブレて迷子になる。
大事なのは、この二つを「縦軸」と「横軸」で捉えること。
- 意志決定(理念)は縦軸。
- これは時代が変わってもブレてはいけない。創業者の想いが組織の末端まで浸透し、次の世代に受け継がれているかが重要。
- 意思決定(戦略)は横軸。
- これは時代に合わせて柔軟に変えるべきもの。各部門や機能が戦略的に自走できるかどうかが問われる。
結局、経営が迷走するのは「意志決定が弱い」か「意思決定が固すぎる」かのどっちか。
悩んで時間を浪費しているのなら、「創業者だったらどうするか?」(自分が創業者なら何を成し遂げたいのか?という究極の目標設定)を明確にし、それに沿った意思決定をスピーディーにやること。
戦略とは「戦うことを略すこと」、つまり「やらないことを決める」ことでもある。そうすれば、会社が本来進むべき方向を見失わずに済む。
要は、「意志決定は縦軸で時代が変わってもブレさせず、意思決定は横軸で時代の変化に合わせて臨機応変にする」 ってこと。これができるかどうかが、経営者の真価を問われるポイントだね。
コメント1:
おっしゃる通りですね。
経営を続ける中で、社員を見極め、「誰を残し、誰を切るべきか」という決断を下す場面は避けられません。理想は全員で楽しく仲良く協力し合うことですが、経営者と社員では立場も考え方も大きく異なります。
創業期に共に歩んだメンバーと、数年後に集まるメンバーでは、価値観や会社への向き合い方が変わるのも自然なことです。経営者としては、人の入れ替わりがあることを前提にし、必要な判断を下せるマインドセットが求められます。
PDCAサイクルを高速で回していくと、その変化についてこられない社員も出てくるでしょう。それもまた、成長の過程で避けられないことなのかもしれません。
経営者は常に大きなリスクを背負っています。しかし、その重みを本当の意味で理解している経営者は、意外と少ないのが現実ですね。
返信1:
経営者ってのは、日々厳しい環境に置かれている。
でもさ、今いる社員も、数年後に集まる社員も、自分の会社を信じて集まってきた人たち。その現実を忘れてはいけない。社員の姿は、社長自身を映す鏡。 社員の現状は、社長の在り方を反映している。だからこそ、「すべての責任は自分にある」という視点で人を見るべきだよね。
「人なくして利益なし、利益なくして人なし。」
大切なのは、「誰を残し、誰を切るか」ではなく、「誰が残り、誰が去るか」。社員の現状に問題があるなら、その原因は社長にある。なぜなら、彼らを採用し、会社の環境をつくったのは社長だからだ。
会社経営の最終責任は、すべて社長にある。
一方で、社員にあるのは「実行の責任」。そして、実行のルール(戦略)を決めるのは会社であり、それを効率よく実行させるのは社員教育の役割。 その環境を整えるのもまた、社長の仕事だ。
で、ここが大事なんだけど、社員教育っていうのは、「切らなくて済む人材を育てる優しさ」であり、「利益を出すための厳しさ」でもある。 ここについて来れない人は、自然に会社を去る。それでいい。
これが経営の正常な新陳代謝ということ。
そして、やっぱり楽しく仲良くやってないと人は集まっても来ないんだよね(これ結構なリスク)。だから厳しいことをいかに楽しく仲良くやっていくかって大事なんだよ。ここに縦軸の理念の浸透(価値観の共有)の大切さがある。ここがないと横軸(組織の成長)にも広がらないんだよね。
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